創業明治26年より
京都市中京区にて電気設備工事 
を通じて明るい社会づくりを目指しています。

 

21話 名工のナイフ


  今回は、ちょっと視点を変えてお話しします。
  当社の資機材倉庫には、最新の材料、工具に混じって、うんと昔の工具類
 がいくつか置かれています。スペースも利益を生む要素、資産は持たずに
 借りるという今の経営の考え方からは、すぐにでも処分すべきものかもしれ
 ません。しかし、随分と使い込まれ、よく手入れのされたそれらの工具類は、
 今の若い人達に多くのことを教えてくれているようで、なかなか捨てられず
 にいるのです。
  当社にも名工と呼ぶにふさわしい電工が何人も居りましたが、それらの
 人達の電工ナイフは定期的に砥石で砥がれ、見事な光沢を放っていまし
 た。普通2.5cm位ある刃の幅が1.5cm位になるまで使われていたのを
 よく覚えています。その鋭さは、一見手を切ってしまわないかと心配する程
 ですが、実は手入れの悪いナイフ程、よく怪我をするのです。名工達に共
 通していたことのひとつは、道具を大切に扱うことでした。
  
  何でも能率第一の世の中になって、例えばナイフでもオルファといったも
 のが使われ、消耗品の感覚になって来ました。手入れする時間の方が高く
 つく、という発想でしょうか。或いは、建築で使われるコーキング材の発達は
 雨じまい、水じまいを工夫することを忘れさせ、ひいてはその職人の腕前を
 退化させてしまっているかのようです。人間は便利さを手に入れる一方で、
 大切なことをどんどん忘れ、無くして行っているように思えてなりません。
 
  
  イチロー選手は大リーグにおいてもトップの選手になりましたが、実はロッ
 カールームに一番最後まで残って、シューズの泥を落とし、クリームで磨き、
 手入れをしているのがイチロー選手だ、という記事を読んだことがあります。
 イチローならいくらでも新しいシューズを手に入れられそうなのに・・・。
  私達は昔の名工、職人達に学び、道具を大切に扱う心が、お客様へ良い
 工事を提供することにつながると信じ、今後も努力して参りたいと思います。
                             (第22話をお楽しみに・・・)
  
 

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